生活習慣病の特徴と原因
features and cause
生活習慣病の最も大きな特徴は、自覚症状がないまま進行していくということです。痛みを感じた時には既にかなり病気が進行しているということが多々あります。
病気になっていることに気づかないまま放置しておくと、他の病気を併発してしまうため、日頃から常に生活習慣病の予防に努め、「疲れやすい」といったちょっとした症状でも、すぐに検査を受けることが重要です。
生活習慣病を引き起こす主な原因を6つご紹介します。何か一つの大きな原因があってすぐに発症するというよりは、毎日の積み重ねで少しずつ病気が進行していくため、予防も少しずつ何かを始めていくようにしましょう。
生活リズムが不規則
仕事がどうしても忙しく、夜遅くにごはんを食べる、睡眠時間が足りない、朝ごはんを食べないといった悪い生活リズムになってしまっている方は多いのではないでしょうか。
ストレス
ストレスは気持ちだけでなく、身体にも変化をもたらすことがわかっています。特に、血圧や血糖値はストレスによって数値が上がることが知られており、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のリスクも高まります。さらに、ストレスによって免疫力が下がるため、感染症や癌になる可能性も高くなってしまいます。
遺伝
高血圧、糖尿病、癌などは、遺伝的要素も大きいため、親族の中にこれらの病気を発症した方がいらっしゃる場合は、特に注意が必要です。より適切な生活習慣管理を行うようにし、必ず定期的に検診を受けるようにしましょう。
タバコ・お酒
もちろん、タバコやお酒も生活習慣病のリスクを高める要因となります。適度な量であれば、むしろストレス解消などのメリットもありますが、量が過剰になると、癌、高血圧、脂質異常症、糖尿病、痛風などを引き起こすことになります。また、タバコに関してはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)になる可能性も高まります。
年齢
当然ですが、歳を取ると生活習慣病を発症しやすくなっていきます。例えば、血管の細胞が老化すれば血管が硬くなって動脈硬化が進み、心筋梗塞や狭心症を引き起こす可能性が高まります。脳の血管が老化で傷つくと、脳出血や脳梗塞になることもあります。また、免疫力が低下して癌も発症しやすくなります。歳を取れば取るほど、様々な病気のリスクが高まりますので、定期的な検診が欠かせなくなります。
運動不足
運動不足も、生活習慣病の大きな原因の一つです。運動をしないと、血糖値、血圧、中性脂肪値、コレステロール値などが高くなり、肥満も進みやすくなるため、生活習慣病が発症しやすくなります。運動はストレス解消にも繋がりますので、生活の中に適度な運動を取り入れるようにしましょう。ただし、急に激しい運動をすると危険ですので、何年も運動をしておらず、久しぶりに身体を動かすという方は先に心臓ドックを受けておくのがお勧めです。
生活習慣病の種類 |
高血圧 |
その名の通り、血圧が高くなった状態です。食生活の乱れや肥満によって血圧が上がることもありますが、遺伝的要素、肝臓の病気、ホルモン異常などが原因となっていることもあります。 |
糖尿病 |
インスリンの分泌量が減ったり働きが悪くなったりすることで、血液中の糖が上手く処理されず、尿と一緒に排出される病気です。主な原因は、高カロリーな食事、ストレス、運動不足などです。 |
脂質異常性 |
血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)やトリグリセライド(中性脂肪)が多い、もしくは、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少ない状態を脂質異常症と言います。糖尿病、遺伝、脂質の摂り過ぎなどが主な原因です。 |
メタボリックシンドローム |
メタボリックシンドロームとは、内臓に脂肪が蓄積された「内臓脂肪型肥満」そして、「高血圧」「高血糖」「脂質異常」のうち2つ以上に当てはまる状態を言います。原因は、食生活や運動不足であることがほとんどです。 |
肥満 |
体重が標準値を上回っている状態で、主な原因は、もちろん摂取カロリーが多過ぎること、そして消費カロリーが少ないことです。ただし、脳の異常、ホルモン異常、遺伝が原因で肥満になることもあります。 |