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2018.09.30 ドクターから一言 第33回「心肺蘇生について」

今年は自然災害が相次いで起こり甚大な人的被害を及ぼしました。胸が痛むばかりです。
このような大災害のみならず日常生活でもあなたの家庭・友達・同僚・あるいは見知らぬ人でも、目の前で突然倒れて意識も呼吸もない際、あなたはどうしますか?
倒れてからすぐの迅速な救命処置が生命のみならずその方の社会復帰にも繋がります。

その手順ですが、

1、まず倒れている人の意識、呼吸の有無を確認します。
2、意識、呼吸がなければ直ちに周囲の人に心肺停止状態であることを告げ協力を要請します。
 その時、協力者が多ければ多いほど成功率は上がります。
3、協力者に119番通報とAEDの取り寄せを頼みます。
4、両乳首の間の胸の平らな骨(胸骨)に両手を重ねて置き強く速く押しつけます。
 目安として1分間に100回以上、胸が5cm以上へこむ様に続けます。
 実際にするとよく分かりますが、心臓マッサージは重労働で2分もやればかなり疲れます。
 なのでできるだけ多くの人に順番にしてもらう必要があります。
 途切れない様に続けてください。
5、AEDが届いたらAEDの指示に従って電極パッドをつけ作動します。
 一度で蘇生に成功しなければ同じ手順をくり返します。

心臓マッサージの際30回マッサージに2回人工呼吸が標準とされてきましたが、最近では人工呼吸が必ずしも必須ではないという結果も出ています。
とにかく大事なことは救急車が来るまで心臓マッサージを途切れず続けるということです。
できれば実際に講習会などで体験しておくと良いでしょう。